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6歳で家元を継承する小原流は19世紀末から続く華道の流派。お話をうかがったのは五世家元の小原宏貴さん。小原さんは1988年生まれの24歳。中田よりも10歳も若い青年だった。お父さんの四世が急逝してしまったこともあり、小原さんは6歳にして家元を継承した。10歳のときに初めて展覧会に出品し、2012年3月に東京・日本橋髙島屋で開催された自身初の個展には、6日間で約45,000人が来場した。 小原さんの作品のなかには、いけばなという言葉のイメージからは想像もつかないようなものもある。数メートルもあるような大きなインスタレーションもあるし、人工的な素材を使ったものもある。その表現は、現代に合わせた伝統の進化形といえるかもしれない。 |
変わっていく小原流「小原流の伝統様式は流祖と二世で完成させられた部分があるんです」と小原さんは話す。小原流の特徴のひとつは「盛花」というもの。これは小原流が生み出した感性だ。それまでのいけばなは線の表現がほとんどだった。盛花は口の広い水盤を使うなどして、花をたっぷりと盛るようにいける。そうして面、奥行という表現を可能にしたのだ。 |
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文化は人をつなげる接着剤目の前で花をいけてくれる。ハサミを使って枝を切り、空間を作っていく。大事なポイントは「どこかを引くことでどこかを強調する」ことだという。中田は「自分ではまったく考えられない。絶対に、どうしたらいいかって迷って手が止まっちゃうだろうな」といって小原さんの動きに見とれていた。 |
ACCESS
- いけばな小原流
- 東京都港区南青山5-7-17
- URL http://www.ohararyu.or.jp/