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窯元の家に生まれてモダンな雰囲気が漂う端正なフォルム、ゆったりとやさしい表情。そして青磁の透き通るような色と赤い土で色付けされたひび。自然と目に入ってきて、グッと引き寄せられる。それが志賀暁吉さんの陶器の特徴だ。 |
窯のくせを知らないとできない仕事東日本大震災とそれに伴い発生した原発事故で福島県浪江町は、2012年12月現在でも避難区域に指定されている。もともと作家活動をしていた実家のある浪江町には、道具もすべて置いたままだ。 「特に私のやっている青磁は還元を安定させる必要があるので、窯のクセを知らないとできないんです。同じ窯で何回も焼いて、失敗を繰り返すなかで安定したものを見つけ出していくんです」そのため、現在は作家活動がなかなか難しい状況にあるという。住居と工房を兼ねた移住先を探しているが、もし見つかったとしても、最初に一年は試し焼きに費やすことになるだろうと話してくれた。 |
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これまで以上の作品を作りたい志賀さんは現在も避難生活を送る。結婚してご家族もいるので、どうやって暮らしていこうかと悩む日々が続いたという。「作家活動はあきらめて、別の仕事で働こうかと考えた時期もありました」と志賀さん。 |
ACCESS
- 陶芸家 志賀暁吉
- 福島県福島市