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宗像窯の登り窯会津本郷に1718年から続く宗像窯の八代目当主である宗像利浩さん。これまでに数々の賞を受賞し、2010年にはフランスのパリで個展を開いたほどの作家だ。 宗像さんの代表作は、1997年に第14回日本陶芸展で日本陶芸展賞を受賞した「利鉢(としばち)」という作品。どっしりとしていて、緊張感さえ漂う、それでいて温かみのある器でもあるのだ。作品名の利鉢はご自身の名前から一字をとり命名したものだという。 |
器にとって大事なこと作品は眺めて美しいと感じるものでなくてはならないと同時に、手に持ち、口をつけたりすることを意識しなければ、良い器とは言えないと宗像さんは言う。 大学で陶芸を教えているときに感じたことを話してくれた。 「例えば、てびねりで湯呑茶碗を作ろうというと、みんな特別なものを作ろうとするんです。でも “自分が使うものを作るんだ”って私は言うんです。そうすると作風も変わってくるものです」 食事のときに器を手で持つという習慣は日本にだけ残されたものだとも語る。たしかにヨーロッパはもとより中国や韓国でも、器を持って食べるということはしない。「だから、手に持つという触感を重視した日本の食習慣は脳科学からも評価されている」と宗像さんは話す。 |
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使うからこそ見えてくるもの最後に中田はてびねりで茶碗づくりを体験させてもらった。そのときに宗像さんから受けたアドバイスは「この茶碗で飲むんだということを想像しながら作るといいですよ」というもの。そのアドバイスをもとに、中田は土をこねて作品を作っていく。 「中田さんもサッカーをやっていくなかで色々なものを身体のなかに吸収して進化したのだと思います。美を秘めた本質の良い茶碗でお茶を飲むと、お茶もお湯も吟味したくなる。五感を通して身体が反応するんです。」 そんな話をしているうちに、作品ができあがる。 |
ACCESS
- 宗像窯
- 福島県大沼郡会津美里町字本郷上3115番地
- URL http://www.munakatagama.net/