健康食品のこんにゃくで笑顔を届ける 樽下宿 丹野こんにゃく/山形県上山市

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山形県ではおなじみの「玉こんにゃく」

こんにゃくの原料となるこんにゃく芋の生産量日本一は群馬県(平成24年度)だが、消費量の全国一は山形県山形市だ。首都圏と比較して約2倍のこんにゃくを消費している背景には、お祭りや運動会などのイベント時に食べられる「玉こんにゃく」の存在がある。

山形流の食べ方は、丸いこんにゃくを醤油や酒、するめいかを入れた鍋で煮て、串に刺し、からしを付けて食べる。観光名所や人が集まる場所ではかならずといっていいほど「玉こんにゃく」が登場する。子供から大人までみんなが手軽に食べられて、ファストフードとして定着しているのだ。

そんな山形県内には、こんにゃく料理の専門店が数か所ある。その中のひとつ「楢下宿 丹野こんにゃく」は、こんにゃく料理の種類が多いことで有名だ。元々、こんにゃく製造業をしていたご主人の丹野益夫さんが、「こんにゃくにもっと親しみをもって、おいしさを知ってほしい」という想いで昭和61年に「楢下宿 丹野こんにゃく」を開業した。


健康食品としてのこんにゃく

丹野さんは「あなたの笑顔に会いたくて健康を送ります」をモットーにこんにゃく料理を作っている。

こんにゃくは近年健康食品としても注目されている。特にカロリー、糖質が低いのにもかかわらず、食物繊維が豊富という点が健康に気をつけている人に人気がある。食物繊維は便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっている。ダイエット効果が期待できるだけではなく、体調の改善も期待できるというところも人気になっている理由だ。丹野さんはより親しみやすくするために、食卓を彩る惣菜こんにゃくだけではなく、果物や野菜と合わせたデザートこんにゃくなどといった様々なこんにゃく製品を開発している。


こんにゃくのおいしさの秘訣

丹野さんの作るこんにゃくのおいしさの秘訣は大きく二つある。まず一つ目は、上質な「水」だ。地下200数十メートルから汲み上げる、カルシウム豊富なアルカリ性天然水「益栄の水」を使い、こんにゃくを作っている。汲み上げる地下水の温度は18度と一定に保たれており、冬場には外気温との温度差で湧き水から湯気が立つほどである。この安定した温度のカルシウム豊富な地下水が、クセや臭みのないこんにゃくを作っている。

二つ目に挙げられるのは、職人の技術、熱量である。こんにゃくは四季によって表情を変えるため、それを敏感に感じ取って対応しなければならない。放置時間、石灰の溶解温度などあらゆる条件もこんにゃくの味わいに影響する。そのような小さなことにこだわって作っている

また、丹野さんは全国の物産展に玉こんにゃくを出品、販売しながらその土地の美味しい料理を食べ歩き、こんにゃく料理へ活かすべく研究を重ねた

「はじめは料理人もおらず自分たちで試行錯誤して料理を作りました。こんにゃくはどんな味もつけることができる、あとは触感をどう再現するかなんです」と丹野さんは話す。このこんにゃく料理を探求する情熱も美味しいこんにゃくを生み出している要因だろう。

こんにゃくの本当のおいしさをまだ知らない人は丹野さんのこんにゃく料理を食べてみてほしい。こんにゃくの印象がガラリと変わるはずだ。

ACCESS

株式会社丹野こんにゃく
山形県上山市楢下1233-2
URL http://www.tannokonnyaku.co.jp/index.php
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