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注連寺とは古来より、羽黒山、湯殿山、月山の出羽三山は東北有数の霊場と考えられてきた。神仏習合の時代には、数々の寺院が創建し、多くの修験者が集う修験道を成してきた。 「出羽三山に修験者が入るときに身につける装束の一つに、首から下げる縄があります。その縄を“注連縄”と呼びます。これは皆さんもご存じの“しめ縄”です。出羽三山は精霊たちのいる場所ですから自分の身を守る結界として身につけるのです。この注連寺はその名前のとおり、湯殿山を守る結界・しめ縄として位置しているのです」。注連寺は参道のひとつ「七五三掛口」に位置し湯殿山の結界を意味しているのだ。 |
即身仏 恵眼院鉄門海上人江戸時代、注連寺の普及に寄与し多くの伝説を残す僧侶がいた。修行の末に即身仏となった恵眼院鉄門海上人だ。その御姿は現在、本堂の厨子に安置されているため拝観することができる。 「恵眼院鉄門海上人は3000日に及ぶ苦行をされて即身仏になりました。修行を始めるとき最初に決めた事が、土の中に入る日だったと言われています。そのくらいの覚悟をもって修行に入ったのです」。苦行は1000日ごとに区切られたが、恵眼院鉄門海上人はしばしの休暇の際にも全国を行脚して布教に勤めたという。 |
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美しい天井絵画を見上げるもう一つ、注連寺の大きな特徴になっているのが天井絵画だ。 「千年残る天井絵画を描いてほしい」という依頼により、現代の作家が腕を振るったもの。こうして芸術文化を取り入れた本堂にはどこか人を受け入れる空間でもあると感じさせられた。 |
ACCESS
- 湯殿山 注連寺
- 山形県鶴岡市大網中台92-1
- URL http://www2.plala.or.jp/sansuirijuku/