![]() |
空海が唐から持ち帰ったとも伝わる炭づくり高級炭としておなじみの備長炭。紀州は、国産備長炭の約7割を占める「炭どころ」である。もともと備長炭は、江戸時代に紀州の「備中屋長左衛門」がつくったことから、その名前がつけられたという。 江戸時代のころは、大阪や江戸にも紀州備長炭が大量に出荷され、火力が強く火持ちもよいことから、一級品として取り扱われていたという。そして、紀州の技術が高知や宮崎に伝わり、土佐備長炭や日向備長炭が生まれたともいわれている。そもそも炭焼きの技術は、空海が唐に留学した際に持ち帰ったともいわれているので、空海のお膝元である紀州の炭が良質であるのは当然のことなのだ。 |
窯出しのタイミングが出来を左右する「単に備長炭を焼くだけなら1年でできる」と語る廣田さんだが、本当に質の良いものを焼くには「自分もまだまだ」だそう。「本物」の備長炭は、拍子木のように叩き合わせると、キンという金属にも似た硬質な音がする。 |
![]() |
ACCESS
- 喜八窯
- 和歌山県田辺市