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「技」と「勘」が必要な仕事
明治32年の創業以来、染め工房の「高橋徳」が続けてきたのは「手描友禅染」。読んで字のごとく、手で描いた絵を反物に染め付ける技だ。
これには多くの工程があり、多くの人が作業に関わる。図案を作る図案家、反物に下絵をつける下絵師、絵の輪郭をはっきりとさせるために糊を置く作業、色を挿す技、着物を蒸して色を定着させる工程、刺繍を入れて仕上げる職人……。
どの工程に関わる人間にも、「技」と「勘」という職人的専門性が要求される染物である。
友禅をより身近に感じるために
高橋徳では、友禅をより身近なものと感じてもらうために、体験教室も随時開いている。いきなり着物を仕上げる、というわけにはいかないが、さまざまなコースがあり、なかには染付けの体験をできるものもあるので、自作の友禅小物を持ち歩くということも可能。また、装いのなかのワンポイントとして、財布やカードケースなどの小物も販売しており、こちらは、和装はもちろん洋服にもしっくりくる。
世界の一流デザイナーとのコラボ作品も数多く作られ、世界でも注目を浴びている。友禅は日本が世界に誇れる「美」の1つなのだ。