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銘酒「義侠」を造る。
現在の社長が初代より数えて10代目という、歴史のある酒造。かつては大手酒造メーカーの下請けをしていたが、「飲んでうまい酒を造りたい」という思いから、一念発起して地酒を作り始めた。450石という少量生産の蔵だが、現在では造る酒はどれも人気ですぐに売り切れてしまうほど。少量生産だからこそできるこだわりが、その人気の秘訣なのかもしれない。 米は最高級の山田錦を使用。「いじるのではなく、米の力を素直に表現することが蔵元の仕事」というのが「山忠本家酒造」の考え。そのため、その年の米の具合を見ながら自社で精米から行い、全量を10キロずつにわけてすべて手洗い、徹底した管理のもとで完全限定吸水させている。米にどれだけ水を吸わせるかによって酒の味に違いが出るため、気の抜けない作業だ。
よりよい米、そして酒への挑戦を続ける。
しかも、吟醸酒以上のクラスは、麹造りに手間のかかる蓋麹造りを採用。小規模生産だからこそできる、「量より質」の酒造りだ。そうしてできた酒は、ふくよかな旨みと芯のある味わいが特徴。「飲んでうまい酒」を目指すとおり、「また飲みたい」と思わせられてしまう味。。
現在は、無除草剤、無化学肥料で育てた米を使ってどれだけうまい酒を造れるか、日夜研究を続けている。小さな蔵だからこそできるこだわりの酒がここにある。