伝統ある三輪のそうめん
日本有数のそうめんの産地である奈良県三輪。そんな伝統ある土地に「株式会社 三輪山勝製麺」はある。奈良県におけるそうめんの歴史は古く、約1200年前にまでさかのぼる。飢餓を救うため、収穫された小麦からなる小麦粉と三輪山の霊水を原料に保存食を作り始めたことに由来すると言われている。一方で「三輪山勝製麺」の始まりはというと、1804年に初代が農閑期の副業としてそうめん作りを取り入れたことからだといわれている。そこから現在の6代目山下勝山さんまでおいしい麺を追求し続け、今も愛されるそうめんを作っている。
おいしいそうめんの選び方
ではそうめんを選ぶにはどんなところをチェックすればいいのだろうか。
まず製法が手延べ式か機械式かがポイントとなる。機械式は生地を薄い板状に伸ばした後に細かく裁断して作っている。一方で手延べ式はすべて職人が丁寧に作っているためコシが強いものが多い。このように同じそうめんでも製法が異なり、コシやつるっとした食感を求めるならば、手延べ式を選ぶのがよいだろう。
次に健康志向ならば塩分や添加物、油分を基準に選んでみるのも良いかもしれない。実はそうめんの製造過程では塩や油を使っていることが多い。このようなことから意識せずについ食べ過ぎてしまうと、塩分を摂りすぎてしまう場合もある。おいしく健康に気を付けるならば、塩分、油分、添加物もチェックしておかなければならない。
三輪山勝製麺のこだわり
「三輪山勝製麺」ではそうめんの原型である麦縄に近い「より」のかかったそうめんを作っている。その製法は、まず平らな麺を150層以上重ねて丸い棒状にする。そして縄のようによりあげて、こしのある麺を作っていく。ここ三輪山勝製麺では通常の15倍もの「より」をかけるという。それだけではなく、一般的にそうめんを作る際には麺同士がくっつかないように油を使うのだが、三輪山勝製麺は小麦粉の風味を残すために油を一切使用していない。そうすることで、うまみや甘みがさらに引き出されるのだ。このそうめんの味は全国で認められ、2008年の洞爺湖サミットでは、各国首脳に振舞われた。
このように伝統のある手延べ式で油も使用していないおいしいそうめんを一度試してみてはいかがだろうか。またお中元やギフトとして贈るのも喜ばれるだろう。
常においしい麺を求める情熱とそれを実現させる職人の技術が合わさったそうめんは今までのそうめんのイメージを覆すだろう。