八街名物 濃厚で甘い落花生の美味しさを伝える「フクヤ商店」/千葉県八街市

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土の中から顔を出した落花生

千葉県は全国の約7割を生産している落花生の一大産地。
その落花生を加工・販売しているフクヤ商店の福田さんに連れられ、落花生の畑にお邪魔した。

そこに広がるのは、背の低い緑の草。
福田さんが「この根っこの近くにいてね」といって、株を引っ張る。
すると、土の中からたわわに実った落花生が出てきた。
「へぇ、こうやってなってるんですね。食べ物としては知ってるけど、こういうところは見たことがなかったな」

落花生は、開花後に受精した花弁から子房丙(しぼうへい)が伸びて土の中へささっていき、豆となる莢果(きょうか)が育つ。
この土の中で育つ落花生の姿を知っている人は、実は少ないかもしれない。

絶品“茹で落花生”のこだわり

落花生畑を後にし、フクヤ商店へ向かう。
ここでは生落花生のほかに、茹で落花生、炒り落花生など、さまざまな加工品が売られている。
千葉県が誇る落花生のブランド種「千葉半立(ちばはんだち)」は、風味が濃いのが特徴で主に煎り加工用に使われる。
「中手豊(なかてゆたか)」などの品種は、収穫時期が早いことが特徴のため、茹で落花生用 ・煎り加工用となる。

さまざまな加工品のなかでも人気なのは、やはり“茹で落花生”。フクヤ商店では茹でたものが冷凍品として販売されている。
生の落花生を塩水で茹でるシンプルな製法だが、甘みと香ばしさが溶け合い、煎った落花生とはまた違った風味が出てくる。
完熟した落花生より少し若い落花生で作る方が美味しいことから、畑の種まきの時期も工夫しているのだという。

魅惑の落花生レシピが登場!

「そのほかに、この地方ならではの食べ方は?」
「炊き込みご飯にしたり、おこわに入れたりしますね。煮豆にする人もいる。落花生から豆腐もできるんですよ」
新鮮な落花生を手に入れられるご当地ならでは。どれも美味しそうだ。

中田のお気に入りは「チーズピーナッツ」だったが、福田さんが奥からとっておきのものを出してくれた。
「これね、砂糖と味噌に混ぜただけなんだけど」
ひとつまみ、いただく。
甘みが口のなかに一気にひろがるとともに、落花生の香ばしさも溶け合って、何ともいえない風味だ。
落花味噌といって、八街地域ではごく普通に食べるものだそう。
まだまだ知られていない、おいしいレシピが隠されていそうだ。

ACCESS

有限会社フクヤ商店
千葉県八街市八街に242
URL http://www.rakkasei.com/
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