400年の歴史 小代焼「小代瑞穂窯」

400年の歴史 小代焼
「小代瑞穂窯」

小代焼とは

小代焼(しょうだいやき)は熊本県の北部小岱山麓で約四百年前から焼き続けられている九州を代表する陶器。
寛永9年、細川忠利が豊前藩・小倉城主に移封したことに伴い、当時豊前上野で作陶をしていた陶工源七と八左衛門が焼物師を命じられ、小代焼を始めたといわれている。その後、天保7年に山奉行の瀬上林右衛門が藩の指令を受け、産業振興策のため瀬上窯を築き、小代焼の技法が受け継がれ、さらに野田家、近重家へと継承されて今日に至った。小岱山特産の小代粘土を原材とし、古くからの手作業の技術・技法が現在まで継続し、平成15年には国の伝統的工芸品としての指定を受けた。

工房を訪れる

茶陶は素朴で力強い作風が多くの茶人に愛され、寛永2年頃からの「松屋会記」などの茶会記にしばしば登場する「肥後もの」の多くは、小代焼を指すものと言われている。今日では広く日用雑器として使われており、釉薬の深い美しさと自由奔放な流し掛けの模様は器形と調和して素朴な味わいがある。
現在、産地は荒尾市を中心に、12の窯元がある。中田が訪れたのはそのうちのひとつ、小代瑞穂窯。2代目の陶芸家、福田るいさんは、2008年に国が観光の魅力をアピールする「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の、海外の人から見て品質やデザインに優れた日本の土産を選定する、「VJC 魅力ある日本のおみやげコンテスト」でカナダ賞を受賞したほか、熊本をはじめ大阪・神戸・東京・ドイツなどで、展示会を開催するなど、広く活躍をしているアーティストだ。

ACCESS

小代瑞穂窯
熊本県荒尾市上平山字庄山914