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楮の原種「梶」を使用する佐賀に300年以上伝わる名尾和紙は、強靭な楮(こうぞ)の皮を原料とする手漉きの和紙。緻密で色沢があり、耐久力の強さに至っては他に比類ないと評価されるほど、提灯紙や障子紙をはじめとする民芸品・インテリア用品などに広く好まれている。 元禄時代、名尾は和紙の里として知られたが、今でもその伝統を継承するのは谷口手漉き和紙工房一軒のみ。名尾の和紙の原料は、楮の原種梶という種類を使う。梶は繊維がとりわけ長く、よくからまるので、薄く仕上げても非常に丈夫なものになる。この梶を、谷口工房では有機肥料を与えて自家栽培しているそうだ。 |
植物を漉き込む和紙の生産には、原木を蒸して柔らかくし、清流で洗ってアクを除き、小さな誇りを手作業で取り除いていくという、細かな手作業が繰り返される。谷口工房では、植物の根(糊)と水、原料の繊維を「ふね」に入れ、良質の和紙が出来るようにブレンド調節したり、工程の途中ですすきや花びらといった植物を漉き込んだアート和紙を生産するなど、伝統技法を守り続けるために独自の工夫がなされていた。 |
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ACCESS
- 谷口手漉き和紙工房
- 佐賀市大和町名尾4754
- URL http://www.naowashi.com/