![]() |
やわらかい表情をもつ木工芸2003年、第50回日本伝統工芸展に出展した「神代楡挽曲造食籠(じんだいにれひきまげづくりじきろう)」という作品でNHK会長賞を受け、木工芸作家としてその名を広く知られる灰外達夫(はいそとたつお)さん。 |
発想を生かした作品作り灰外さんは、この「挽き曲げ」という技法を独自で編み出した、アイディアの豊富な作家だ。しかも、そのアイディアは本業である木工にとどまらないのがすごい。そのひとつが、珪藻土を使った茶碗。珪藻土とは主に化石が寄り集まった土で、地元・珠洲で豊富に採れる資源。だが、とても焼き物になるような土ではない。 そこで「珪藻土をなんとかできないか」との相談を市から受けた灰外さんは、長年、研究に研究を重ね、珪藻土で茶碗を作り上げてしまった。できあがった茶碗はほかの陶土で作った茶碗と比べて、格段に「軽い」。化石でできた珪藻土なのだから当たり前だ。しかし見た目は普通の焼物とかわらない。 灰外さんの作る作品は、楽しみながら作っている姿がうかがえる作品ばかり。中田に話をしてくれたときも、じつに楽しそうに、話をしてくれた。 |
![]() ![]() |
ACCESS
- 灰外達夫
- 石川県金沢市