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仁多米のおいしさは「水」と「人」
平成17年度の「全国米・食味分析鑑定コンクール」で金賞を受賞したことで、「仁多米」の名を知る「米ツウ」もいるかもしれない。
そのおいしさの源はふたつ。
ひとつは水。田んぼに流れ込む湧き水は、そのほとりにわさびが群生するほどの清流だ。
そしてもうひとつは、人の力。すべての田んぼが無農薬で作られ、限定4反の田んぼでは除草剤すらも使っていない。
では雑草の処理は、と聞くと、アイガモ農法ですらない。すべて、人の手で草を抜いているそうだ。気の遠くなる話だ。
人の力を存分に使う仁多米
さらに、おいしさを増すため、収穫した米は「はで干し」という方法で天日干しにする。寒暖の激しいこの土地の気候が、味に深みを出すという。
この作業がまた相当な重労働。高さ3mほどの「はで」を組み、そこに収穫した米をさげていく。そうした手間ひま、人の力を惜しむことなくつぎ込むことで、本当においしい米は生まれるのだ。
悦ちゃん農園では、田んぼのようすを見せていただいた後に、この仁多米を使ったおにぎりをいただいた。のりも巻いていない、白い米のおにぎり。日本人に生まれてよかった、と再確認する味だ。