研究を重ねて開発したプリザーブドフラワー
農園は農園でも、ここは植物を育てるところではない。花を長期間みずみずしい状態で保存する「プリザーブドフラワー」をつくる農園なのだ。
プリザーブとは、日本語で「保存する」という意味。つまり生花をそのもっとも美しい状態のまま保存できるようにしたのが、プリザーブドフラワーだ。
大地農園は、もともとドライフラワーの取り扱い量・高ともに、日本一の製造メーカーだ。花の美しさをいつまでも保てないものかと、さまざまな工夫にこつこつと取り組んできた。
その努力が実をむずび、日本で最初にプリザーブド技術が開発された。
これによって、生花のようなみずみずしさと色鮮やかさをずっと保ったまま、保存状態がよければ数年も維持することができるようになった。
国内シェア半分のプリザーブドフラワー
現在は、プリザーブドフラワーとドライフラワーを合わせて約3000種を製造。国内シェアは50%にも達する。その商品は多岐にわたり、さまざまな色のバラやカーネーションといった花だけでなく、アレンジには欠かせないコケ、シダなどの葉や実も扱っている。
いまや、フラワーアレンジメントの材料としても、テーブルを飾る小物や、結婚式のブーケとしても、贈りものとしても、なくてはならないものになったプリザーブドフラワー。
大地農園では、製造するだけでなく、こうした使い道の提案も季節ごとにおこなっている。
トレンドを発信する
毎年5月には、丹波市の本社と東京で、その年のクリスマスやお正月用ディスプレイの展示会を開催しており、1500人ものプロが集まるという。流行を取り入れるため、企画チームは海外へも足を運ぶ。ファッションと同じで、フラワーの世界にも、花の形、色、品種など、求められる姿がどんどん変わっていくのだとか。
大地農園では、ここ丹波から、花を愛する人たちに向けたトレンドを発信し続けている。
ただし、大地農園では小売販売はおこなっていないので、お求めの際はお近くのフラワーショップや花材販売店へどうぞ。