NIHONMONO「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン

豪商の米蔵でこだわりのクラフトビールが味わえる「KOBO Brew Pub」

豪商の米蔵でこだわりのクラフトビールが味わえる「KOBO Brew Pub」

富山市の北部、富山湾と神通川や富岩運河が交わる岩瀬エリアは江戸初期から北前船の港町として栄えてきた。明治期に建てられた家屋が多く残っていて、当時の雰囲気が色濃く残る、閑静でレトロな町並みで知られている。そんな岩瀬の町で海運業を営んでいた豪商「馬場家」の米蔵をリノベーションした「KOBO Brew Pub」が2020年3月にオープンした。

豪商の米蔵というだけあって、広々とした敷地の中にあるその堂々たる外観には圧倒されるが、店内を覗くとまるでタイムスリップしたかのような雰囲気でありながら、異国の酒場に訪れたような不思議な感覚を味わえる。壁に描かれたアートや店内に佇む醸造機器は、大きくてインパクトがあるが、それでいて米蔵の趣は丁寧に残されており、木の温もりが感じられ、暖かみのある内装だ。醸造しているのは、国民1人当たりのビール消費量世界一の国・チェコ、の醸造所でのキャリアをもつコティネック・ジリさん。長年の友人であるスロバキア出身のブリエル・ボリスさんと二人で立ち上げた。

コティネックさんは2005年に石川県の醸造所にブラウンマイスターとして招かれ、2014年度「インターナショナル・ビア・カップ」で銀賞を受賞するほどの腕前。コティネックさんが参加した富山市内のイベントでブリエルさんは通訳として働いてい出会ったそうだ。そろって大のビール好きという二人は奥様がともに富山出身という事もあり意気投合。「ほしいのは賞ではなく、みんなが楽しむ姿とおかわりの声」そんな価値あるビールを造りたいとコティネックさんが独立の夢を語ったことがきっかけで、一緒に醸造所を作る事を決めた。

取り扱っているクラフトビールは全部で9種類。その中でも特におすすめなのが、富山を代表するワイナリー(セイズファーム)のぶどうの搾り粕を使用した「セイズラガー」、富山名産の梨で作られた「馬場ヴァイツェン」、富山の地酒を扱う満寿泉(桝田酒造店)の酒粕を使用した「ドラゴンエール」の3種類だという。どれも地元のクラフトビールで、訪れた際には是非試しておきたいラインナップだ。どのクラフトビールを注文するか迷ってしまうが色々な味を試したい方は、4種類を飲み比べできるテイスティングセットを試すのが良いだろう。また、もう一つ忘れずに試しておきたい珍しいビールがある。世界トップクラスの唐辛子の一種であるジョロキアを使用した、激辛ビール「ジョロキアエール」だ。激辛というだけでも十分に興味をそそられるが、このビール、辛いもの好きには堪らない味で、リピーターも多いという。香りもすごく豊かで、ソーセージなどのフードともとても相性が良い。

フードは種類こそ限られているが、ここでしか味わえないこだわりの品々が用意されている。長さ約20cmの「ソーセージBIG」は、スロバキア出身の店長の家庭のレシピを参考に作られたもので、ぜひクラフトビールと一緒に楽しみたい。また、富山和牛を使用した特製のジャーキーや、実際に店舗で燻製にしているスモークナッツ、チェコ出身ブルワーの家庭のレシピを再現した自家製ハムなど、一見よくあるメニューでも「KOBO Brew Pub」ならではの一品としてアレンジし提供されている。

ぜひ観光の一環で訪れたい「KOBO Brew Pub」だが、クラフトビールの通販も行っている。通販で購入できるのは店舗では取扱いのない商品になるが、自宅で一足先にクラフトビールを楽しんではいかがだろうか。通販で扱っているボトルビールは「プレミアントピルスナー」、「3Aラガー」、「ペールエール」の3種類。パッケージデザインもおしゃれで、冷蔵庫に入っているだけで気分が上がり、「家飲み」のクオリティを上げてくれそうだ。

ACCESS

KOBO Brew Pub
富山県富山市東岩瀬町107-2
TEL 080-3047-9916