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金沢から挑む、農業
金沢平野は全国でも有数のコシヒカリの産地だ。その米どころ金沢にある「金沢大地」は、少し奇妙な言い方かもしれないが、「農業」という信念を持った農家なのである。
有機栽培で育てた作物の流通を増やす
「農産工房 金沢大地」代表の井村さんがこだわるのは、無農薬・無化学肥料の有機栽培。ただし、ひと味違うのは、安全なものを作るだけではないということ。金沢大地が目指すのは、有機農産物の安定供給、国内自給率の底上げなのである。
流通量が増えない限り、有機作物はいつまでたっても「“一部”の高い食料」のままなのだ。
農業でつながる
だから、耕す農地は広大だ。除草など、有機農法で本来手間のかかるところを機械化し、効率をぐんと上げた。それにより、有機国産大豆のシェアの10パーセントを生産するにまで至った。今後も大規模経営を続け、日本の農業全体の底上げを図っていきたいという。
「農産工房 金沢大地」では「あぐりハグハグ」というコミュニティも企画、運営している。例えば、環境について話し合う。小麦を使ったレシピを交換しあう。米、大豆を収穫して、みんなで食べる。農作物を作り、流通させるだけでなく、こういうところからも「底上げ」を図る。農と食卓、そして人間をつないでいく試みなのだ。
主役級の野菜たち「NOTO高農園」高利充さん/石川県七尾市 – NIHONMONO
安心安全でおいしい野菜を能登で 金沢市から車で90分。能登半島の中腹辺りに位置する人口わずか2500人あまりの
金沢の伝統野菜。ブランド認定の一種「加賀れんこん」蓮だより/石川県金沢市 – NIHONMONO
独自に発展してきた加賀野菜 石川県金沢市では、地元の土壌や環境に合わせて独自に発展してきた伝統野菜を「加賀野菜