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江戸時代から続く老舗梵鐘メーカー「老子製作所」
「製作所」という名前が付いているからには、何かを作っているところ。
何を作っているかといえば、「梵鐘(ぼんしょう)」である。お寺でゴーンと鳴らす、あの鐘だ。
ここ「老子(おいご)製作所」は、梵鐘メーカーのなかでも「天下の名鐘」といわれるほど、有名かつ品質の高いものを作るので評判。創業は江戸中期といわれるから、すでに300年近くも続いている老舗中の老舗だ。
数々の有名な梵鐘を製作
西本願寺から池上本門寺、成田山新勝寺から三十三間堂、納める先は有名な寺が数知れず。なかでも有名なのが、広島の平和の鐘である。人間国宝の香取正彦氏が「老子製作所」で製作した鐘だ。香取正彦氏は老子製作所を工房とし、ほかにもいくつもの名作を残している。
日本人の心に響く音色
飛鳥時代に国内で製造が始まったとされる梵鐘は、江戸時代には現在とほぼ同じ形状になったといわれている。江戸時代に確立したのは形と共に独特の音色。老子製作所の元井さんは「長い余韻と、うねりが特徴です。日本人が求めたのはこういう音なんですね。」と、話してくださった。
寺の鐘の音を聴くと心が休まる。もしかすると、あなたの家の近くのお寺の鐘も、「老子製作所」で作られたものかもしれない。
神社や寺の欄間「井波彫刻」野村清宝さん/富山県南砺市 – NIHONMONO
欄間を優美な飾る井波彫刻 寺や神社などにある、欄間(らんま)。天井板と鴨居のあいだに作られた明かり取りや換気の