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瀬戸の土地が育んだ作家
陶芸の街、瀬戸に生まれ、愛知県の窯業職業訓練校(現愛知県窯業高等技術専門校)で学び、その後二代目加藤春鼎に師事した竹内真吾さん。 加藤春鼎は瀬戸が生んだ有名陶芸家だから、まさに竹内さんは、陶芸の里・瀬戸に育くまれた陶芸家。本人は小さいころから焼物を特別に思ったことはないというが、瀬戸では窯を持っている小学校も少なくないというから、やはり土地が作家を生んだのだろう。 作品は、伝統的な器、茶陶といったものから、先鋭的なデザインが目を引く花瓶やオブジェまでと幅広い。中田が手にとっているのが、カメラを模した焼き物。制作には繊細な技術を要する。
自由で伸び伸びとした作品
竹内さんの作品はこれまで数々の賞を受賞しているが、その評価の高さは国内にとどまらず、海外にも轟いている。台湾や韓国、ヨーロッパの展覧会などでも高く評価されている。
じつは、竹内さんは訓練校に入る前に数年間、サラリーマン生活をしていた。いわば脱サラして陶芸家になったというわけで、だからなのか、決まった作風があるというよりは、自由で伸び伸びとした空気を感じさせる作品が多い。多様な技術を少しずつ作品に取り入れ、陶芸家として新たな作品に挑戦している。