着物に息づく手書きの魅力 「友禅染め 中澤英高」/千葉県松戸市

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笹の葉のしずくを表現する

「いわゆる着物のイメージとは違うでしょ」

そういって、ご自宅にある着物を見せてくれたのは、「21世紀の伝統工芸-世界の眼-」という展覧会でMOA美術館賞を受賞されている、友禅染め作家の中澤英高さん。
「たしかに、絵柄が古く感じないですね」と中田がいうように、中沢さんの描くデザインは古典的なものを受け継ぎながらも、洗練されている。

各地の友禅と、粋を感じる友禅

友禅といえば、京友禅、加賀友禅など全国にその名のついたものがある。
「京や加賀、それぞれに特徴はあるんですか?」
「今でこそ特徴はなくってきましたけど、京都は華やか、加賀は写実的、そんな違いがあります。東京はいろいろな文化が入ってきて、その両方をうまくミックスした。江戸小紋は、あまり色を使わないで“粋”を表現したんですよ」
中澤さんの着物にも、控えめな色気がただよう江戸の粋が息づいている。

最後に工房を見学し、色付けの体験をさせてもらった。
「筆で絵をつけていくから、ムラができちゃう。そこが難しいですね」
そう中田がいうと、中澤さんは
「たしかに。でも逆に、型染めと違ってそこがよさになるところもあると思うんですよ」と笑った。

ACCESS

中澤英高
千葉県松戸市
URL http://www7a.biglobe.ne.jp/~ottoh/index.html
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