月夜に浮かび上がる古来の城。国宝「松本城」月見の宴/長野県松本市

目次

実戦と風情を併せ持つ松本城

夜、ライトアップされる国宝「松本城」を訪れた。静寂の中、松本城だけが浮かび上がっている。管理事務所の所長、大竹永明さんが出迎えてくれた。松本城は1590年代、まだ戦いがあった時代に築城された城である。1630年ごろ、藩主松平直政が徳川家光を迎えるため「月見櫓(やぐら)」を増築。「戦いの時代と平和の時代の建築が並び、二つの時代の面影が残っている」と大竹さんは説明する。月見櫓と並んで、戦いの時に鉄砲や槍を突き出す狭間があり、その下には敵に石を落とす石落としも設けられている。

夜の松本城を眺める月見の宴

この日は中秋の名月。江戸時代にちなんで月見の宴が催され、人々が集まっていた。和楽器などの演奏を聞きながら夜のお城を眺めるという催しだ。せっかくの機会ということで、昔、月見の宴が催されていた月見櫓で中信三曲協会のみなさんに演奏していただく。琴・尺八の音色が優しく鳴り響き、「風情があって贅沢だ」と中田も音楽と夜の眺めを満喫した。

ACCESS

松本城管理事務所
長野県松本市丸の内4番1号
URL http://www.matsumoto-castle.jp/
  • URLをコピーしました!
目次