釉薬を使わない独特の手法“焼締(やきしめ)”と静かで柔らかい風合いの“青瓷”「陶苑 御船窯」は父・津金貞機さんと双子の息子の3人で陶芸作品を作る窯元。しかし、その作風はそれぞれ異なる。兄の津金日人詩さんは釉薬を使わず焼きあげる“焼締(やきしめ)”の作家。“焼締”は、焼物の表面に使う釉薬を使わず、窯で薪を使い焼くことで素地に灰が降りかかり、その灰が釉薬の代わりとなって模様となる焼き方で独特な風合いが特徴だ。 |
上品な透明感を引き出す職人技“青瓷”は素焼きが終わった段階の陶器に粘土や灰などを水に溶かした釉薬をかけていく。釉薬をかけて焼くことによって様々な色を出すことが可能になる。釉薬を厚めにかけていくが、一回ではかけきれないため、何度かに分けて丁寧に作業をする。 |
先人に学び、新しい手法で魅力を伝えていく「絶対的に支持する人がいたわけではないのですが、中国時代の作品や現代の日本人作家の作品から様々な刺激を受け、徐々に自分独自の色や形を作り出してきました。これまでもたくさんの人たちから様々なお話を伺いました。青瓷を作っている先輩や仲間たちと切磋琢磨しながら前に進んでいる感じです」と日人夢さんは笑顔で語ってくれた。 |
ACCESS
- 陶苑 御船窯
- 上益城郡御船町 大字御船230