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西表島に伝わる織物
沖縄の伝統的な織物の一つで、木綿でたて畝織りにする製法は、16世紀初めには伝えられていたとのこと。中国語で“ミン”は「綿」、“サー”は「狭」といわれ、木綿の細帯であると解釈されており、沖縄県内でもさまざまな地方に伝わっているが、八重山地方に伝わるものは「八重山ミンサー」と呼ばれる。
八重山ミンサーの特徴
八重山ミンサーは、五つと四つの四角の絣模様が交互に配されるのが特徴で、通い婚の風習があった時代に、女性から意中の男性に贈る習わしがあった。模様の意味は、“いつ(五)の世(四)までも、末永くといわれ、1本1本心を込めて織り、変わらぬ愛を誓う”とされている。女性が男性に対して、足しげく通って欲しいと願う気持ちがこめられているのだそうだ。