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20年以上の開発時間を要した「瀬戸ジャイアンツ」
岡山県といえば、桃から生まれた桃太郎の伝説の地。その伝承を裏切らず、昔から桃やぶどうなどの果樹栽培が盛んな地域だ。そこで、祖父の代から果樹栽培に取り組む上松智夫さんの元を訪れた中田。
親子4代にわたってソフトテニスに取り組み、現在も毎朝2時間の練習が日課という上松さんは、77歳と思えないほど若々しい。
そんな上松さんが丹精込めて作っているのが、20年以上の歳月をかけて開発した「瀬戸ジャイアンツ※」。房全体では人の顔より大きく、粒はピンポン玉並みという超大粒の翡翠色の果実は、皮ごと食べられてしかも種なし。パリッとした歯ざわりにフルーティな食感が身上だ。
自然循環機能の農業で作られる「瀬戸ジャイアンツ」
上松農園では、化学肥料は使わず、農薬の使用も最小限に抑え、自然循環機能としての農業を大切にしている。
使用している肥料は、米ぬかと有機堆肥。有機堆肥は毎年同じものを入れないように、牛糞、豚糞、鶏糞を使い分けているという。
「瀬戸ジャイアンツ」作りはミミズと共に
また、上松農園ではシマミミズ農法を導入。
「ミミズがたくさんいる畑はいい畑」と言われるように、土中の落ち葉や微生物を土ごと飲み込んで有機物たっぷりの土として排泄するミミズは、畑の土をふかふかで栄養豊かにしてくれる。
こうした取り組みが評価され、上松農園は1968年に全国NHK優秀農家として農林大臣賞を受賞。以後も数々の受賞歴を持つ。
まさに匠の技を持った生産者といえる上松さんのぶどう。今年もその出来が楽しみだ。
※「瀬戸ジャイアンツ」は、商標名「桃太郎ぶどう」と同じものです。