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石巻を代表する酒蔵宮城県石巻にある酒蔵、墨廼江酒造。800石ほどの生産量だが、酒好きなら必ず知っている有名な酒蔵だ。主力銘柄は 「墨廼江 (すみのえ)」。米の力を最大限に引き出し、ふくらみのある上品なうまみが愛されている。 |
数字よりも人の五感で造る中田が蔵を訪れたときは、浸漬 (しんせき) という作業をしていた。浸漬とは、白米に吸水させるために、米を浸漬用の水につけること。米にどのぐらい水が入っているかによって、その後の作業、ひいては味に影響する。そのためかなり繊細な判断が要求される作業だ。昨年のお米のデータを見る。そして今年のデータを見る。しかし、墨廼江酒造の 「誠実な酒造り」 はそこでは止まらない。絶対に 「人の目」 で見ることをかかさないのだ。お話をしてくれた社長の澤口康紀さんはこう言う。 「うちは例えば、何キロで何分水に浸して何%の仕上がりという、数字だけでの造り方はしないんです。絶対に見て、食べて、触って、匂いを嗅ぐ。人間の五感で造るんです。データは毎年とります。でもその数字だけを追うということはしません。人の力、感覚が最終的には必要だと思っていますから」 |
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さらに進化して喜んでもらいたい試飲をさせていただいたときに中田がこう言った。 |
変わらなかったこと、大きく変わったこと創業の話をしているときに津波という言葉が出たが、2011年の東日本大震災では墨廼江酒造も津波で甚大な被害を受けた。海からの津波、そして、近くを流れる北上川から流入した津波。モーター類はほとんどダメになり搾りもできない状態だったという。 |
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ACCESS
- 墨廼江酒造株式会社
- 宮城県石巻市千石町8-43