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古くは穴窯で作られていた歴史の古い丹波焼は、古くは「穴窯」で器を焼いていた。これは、山などの斜面に穴を開け、天井を土で固めた窯。 江戸時代に入ってからは、朝鮮半島から伝わった「登り窯」が導入され、こちらが主流になった。登り窯は焼きの時間を短縮でき、大量生産を可能にするもの。こちらは釉薬(ゆうやく)を使う。釉薬と灰が溶け合うことで、魅惑的な模様と色が生まれるため、ひとつとして同じものはできない。 穴窯時代には、素朴で飾り気の少ない生活用器を作っていたが、登り窯時代になってからは、茶碗や茶入などの花器類も作るようになり、数多くの名品が生まれた。それが、丹波焼の名を広く全国に行き渡らせることになった。 |
器のある生活空間を大切に現在は全国的に登り窯を見ることは少なくなったが、丹波焼ではいまだに活躍している。今回訪れた「山五陶勝窯」(やまごとうかつがま)も登り窯を使用している窯元のひとつ。 山五陶勝窯の市野さん親子は、丹波焼の伝統を守りながらも現代の感覚を取り入れ、いまの私たちの生活に合う器づくりをおこなっている。そのため、“器のある生活空間”も大切にするのが信条。 また、息子の勝磯さんが講師を務める陶芸教室も人気。土をこね、ろくろをまわし、自分だけの器を作ることができる。兵庫は酒どころ。自作のぐい呑みで酒を呑むのも、じつに優雅な時間ではないか。 |
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ACCESS
- 山五陶勝窯
- 〒669-2135 兵庫県篠山市今田町上立杭2
- URL http://www.eonet.ne.jp/~toukatsu/