目次
祖谷渓にそびえ立つお宿
平家の隠れ里として知られ、日本三大秘境とも言われる祖谷渓（いやだに）。V字に切り立った断崖絶壁が10kmにも渡って続くという、まさに深山幽谷の風情だ。「祖谷美人」は、祖谷渓にそびえ立つ一軒宿。渓谷にせり出すかのように建てられ、部屋からは遥かな谷底を見下ろせる。まさに“そびえ立つ”という表現がぴったりな宿だ。
全室に渓谷を眺めながら入れる露天風呂が付き、大迫力の自然を満喫できるのも嬉しいが、さらに嬉しいのが、毎日手打ちの「祖谷そば」をいただけること。じつは、「祖谷美人」は旅館でありながら、そば処でもあるのだ。
そば打ちに挑戦する
「祖谷そば」は、平家の落人がつくったといわれる祖谷渓のご当地名物。そばを打つ際、小麦粉などの“つなぎ”をほとんど使わないため、1本1本の麺が太く短いのが特徴で、そば本来の味と香りを楽しめる。つるりとした喉越しを楽しむというよりは、弾力のある“もそもそ”とした食感と口に入れた瞬間に広がる香りが身上。近くには「そば道場」もあり、そば打ちの体験もできる。
そうと聞けば、中田もさっそく体験。つなぎを使わないでそばを打つには熟練の技が必要だが、なんとか完成。できたての手打ちそばを食べることができた。渓谷の自然のなかでいただく、挽きたて、打ちたての香り高いそば。格別の体験だ。
