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裏磐梯の大自然のなかに美術館
福島県北塩原村。磐梯山の北側に位置し、裏磐梯と呼ばれるこの地。近くには様々な色の沼が点在し、五色沼と呼ばれる観光スポットもあり、その雄大な自然にひかれ、毎年多くの観光客が訪れる。そんな自然に囲まれた景勝地にあるのが、諸橋近代美術館だ。抜けるような空と豊かな緑に囲まれて建つ白い洋館。建物とその姿がすでに美しい、そんな美術館だ。
開館は1999年。福島県の郡山市に本社を持つ、スポーツ用品チェーン店「ゼビオ」の創立者である諸橋廷蔵氏が約20年に渡って蒐集(しゅうしゅう)した美術作品を寄付してできた美術館である。
類をみないほどのダリ・コレクション
収蔵作品は西洋近代絵画を中心に400点以上にのぼる。セザンヌやルノワール、ゴッホといった印象派の作品から、ピカソなどシュルレアリスムまでに活躍した20世紀の巨匠たち41人の作品が収められている。
なかでも特筆すべきなのは、サルバドール・ダリの作品群。スペインが生んだシュルレアリスムを代表する作家だ。そのダリの作品を、絵画、彫刻、版画とジャンルも多岐に渡り、約340点も収蔵している。これはほかに類をみないほどのコレクションといってもいい。
ダリの夢と現実が入り混じったような作品。美術館を出ても、自然のなかにいるとその感覚がまだ続くかのようだ。どこか不思議な気持ちにさせてくれる美術館だった。
飯盛山に佇む、世界的に珍しい建造物「会津さざえ堂」/福島県会津若松市 – NIHONMONO
螺旋を描く会津さざえ堂 今から216年前の1796年に、福島県会津若松市の飯盛山に建立された会津さざえ堂。正規