パリっと堅焼き。伝統の草加せんべい「草加せんべい いけだ屋」/埼玉県草加市

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せんべい屋は団子屋?

せんべい屋は団子屋?
 いけだ屋は、創業1865年、すでに150年近い歴史を持つ老舗せんべい屋だが、もともとは団子屋だったという。このあたりは近くを奥州街道が通っているということで、江戸時代から宿場町として栄えていた。その街道筋で”おうめだんご”という名前の茶店を開いていたというのだ。それがどうしてせんべい屋に? その答えを社長の池田彰さんはこう話す。
「売っていた団子はもちろん日持ちがしません。それで団子を潰して焼いたんです。近くに野田などの醤油の産地があったことから、それに醤油を塗った。そしたらおいしかった。それで草加せんべいが始まったと言われているんです」

あられとせんべいはお米が違う!?

草加せんべいといったら、パリッとした堅焼きのイメージ。池田さんが草加せんべいの説明をしてくれているときに、中田が「あれ、ちょっと待って」と立ち止まったのは、「米菓というと、西はあられで東はせんべいが多いんです」と池田さんが言った時のことだった。
「せんべいとあられの大きな違いはなんですか?」
「せんべいはうるち米、つまり私たちがいつもご飯として食べているお米からできているもので、あられはもち米から作られる米菓のことをいうんです」
だから、同じ米菓でも厳密にはせんべいとあられは違うもの。もち米で作られるあられは、やはりもちもちっとした食感が残り、うるち米で作られるせんべいは、さくっとした食感になるという。草加は穀倉地帯だったこともあり、うるち米からお菓子も作っていた。それが、堅焼きの草加せんべいを作り出したのだ。

押して締める焼きの作業。

草加せんべいのパリッは”押し焼き”という草加せんべい特有の焼き方にも由来する。成型した生地を網の上で焼いていると、もちと同じようにプクッと気泡が出てくる。それを押し瓦という道具で、潰すように焼いていくのだ。
そうして押しながら焼くことで、せんべいが締り、あの堅焼きができる。いけだ屋では手焼き体験もできるということで、お菓子といったらせんべいという中田もさっそくやってみた。

が、これがなかなか難しい。「おお!」「あれっ?」と押し瓦を片手に生地と奮闘しながら、なんとか一枚を焼き上げる。池田さんによると、草加せんべいは表面が平らに締まっているほどいいと言われているそうだが、中田のせんべいは…。
そんなことおかまいなしに、すでに醤油をつけてパリポリと中田はおいしそうに自作せんべいを食べていた。

ACCESS

株式会社 いけだ屋
埼玉県草加市吉町4-1-40 
URL http://www.soka-senbei.jp/
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