![]() |
江戸文化の香りを今に残す新潟県新発田市にある日本庭園「清水園」は、越後を代表する大名庭園。江戸時代に新発田藩によって造られた回遊式庭園で、中央に草書体の「水」の文字を描く大池泉を配し、池の周囲には5つの茶室が点在する。また、庭園を囲むようにそびえる薩摩杉、庭内の青森ツガは、この地では珍しい樹木。当時の流通の様子を伝えるものであり、希少な樹によって格式をあげようとしたことが伺える。 |
簡素な意匠の「書院」中門の右手にある書院は、「清水谷御殿」と呼ばれた寄棟造の平屋、80坪余りの建物。お殿様が庭を眺める部屋だった。能舞台の跡が見られ、ここではかつて能や様々な催し物が行われ、この別宅で心を休めていたことが伺える。 |
![]() |
|
景趣に溶け込む5つの茶室城下町新発田は茶の湯が盛んな地。新発田藩の歴代藩主は、茶道に力を入れていたと言われ、清水園の池のまわりには、「桐庵」「夕佳亭」「翠濤庵」「同仁斎」「松月亭」それぞれ趣の異なる茶室が配されている。これは荒廃した庭園の修復工事と併せて、茶人田中泰阿弥が清水谷御殿絵巻物や古記録にもとづき、昭和20年代に築造した。茶室は通常内部公開されないが、時折茶会などが開催され公開されることもあるという。 |
ACCESS
- 清水園
- 新潟県新発田市大栄町7丁目9-32
- URL http://hoppou-bunka.com/shimizuen/