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本州のてっぺん大間崎
「こゝ本州最北端の地」という碑が建つ大間崎。青森県下北半島の北端に位置する岬だ。北海道は海を挟んですぐそこ。晴れた日には約18キロメートル先にある北海道函館の大地が岬からはっきりと見える。大間といえばマグロ。岬にはマグロのモニュメントも。南方には大間漁港があり、そこでマグロをはじめとした新鮮な魚介類を楽しむこともできる。
下北国定公園に含まれる大間崎
大間崎は、下北半島の主要な景勝地を包含する国定公園である下北国定公園に含まれている。この国定公園にはほかに、恐山や寒立馬が半野生の状態で放牧されていることで有名な尻屋崎も入っている。また下北半島の西側の景勝地も下北国定公園として指定されている。断崖絶壁となっているこの海岸線を下ると、様々な形の巨岩が連なる仏ヶ浦に出る。1941年に国の名勝および天然記念物に指定されている(「仏宇陀(仏ヶ浦)」として)。ドライブラインから海岸へ降りていく長い階段がある。それを降りていくと目の前に巨岩が現れる。
人間の創造をはるかに越えた大間崎
文人であり、登山家、紀行家としても知られる大町桂月は、1922年に下北半島を訪れた際にこの光景を見て「神のわざ 鬼の手つくり仏宇陀 人の世ならぬ処なりけり」という歌を残した。寂寞としたその光景は、たしかにどこかこの世のものでないような印象を与える。自然はときに人間の想像をはるかに超えた風景を見せる。自然の壮大さを感じる場所だった。