“和醸良酒”の精神。最高の食中酒を目指す「豊盃」三浦酒造株式会社/青森県弘前市

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全国の酒好きが注目する「豊盃」

東に八甲田山、西に岩木山、南には白神山地がそびえる。そんな豊かな自然があふれる弘前市に蔵を構える三浦酒造株式会社。こちらを代表する「豊盃」という銘柄の酒だ。三浦酒造だけが契約栽培するこだわりの「豊盃米」をはじめ、青森を代表する酒造好適米「華吹雪米」「華想い」などの米を自家製精米して使っている。柔らかな旨みと優しい香りが特徴で全国の酒好きから高い評価を得ているお酒だ。「味がしっかりとあるけど、スッと消えていくようなきれいなキレがあるお酒が好き」という中田。豊盃はまさにそんな酒である。

食中酒を意識した豊盃

その豊盃を造っているのが三浦剛史さん、文仁さん兄弟。14年前、ともに20代という若さで後継者として仕込みに入り酒造りを始めた。
「酒造りは小さい頃から見ていましたけど、造るというのは初めてのこと。だから始めた当初はすべて手探りだった」という。豊盃は毎年違うねなどと言われたこともあったという。それでも試行錯誤を重ね「7、8年したころにようやく自分たちの思う酒に近づいてきた」(文仁さん)そうだ。そんな彼らの思う酒とは。
「食中酒を意識しています。料理に勝ってもいけないし、負けてもいけない。食事もお酒も楽しめる、そんなお酒を目指しています」(剛史さん)と話してくれた。

和醸良酒という想い

三浦酒造は製造石数500石というそう大きくない蔵元。最初に自家精米をしているといったが、三浦酒造の規模からすれば自家精米機の導入は希なことだ。それでも導入したのは、農家の人が心をこめて作った米だから、丁寧に扱いたいという気持ちから。その真摯な態度はほかの工程にも行きわたっている。それを表すように、三浦酒造は「和醸良酒」の精神をモットーとしている。酒造りに関わるすべての人が一致団結してこそいい酒が生まれるという想いが込められた言葉だ。その精神のもとで、ひとつひとつの作業を丁寧にこなしていく。だからこそ、いい酒が生まれ、よりうまい酒が生まれていくのだ。豊盃が目指すのは最高の食中酒。食と酒が進めば話も盛り上がる。和醸良酒はもしかしたら飲む側からすれば「良酒は和を醸す」ということになるのかもしれない。

ACCESS

三浦酒造株式会社
青森県弘前市石渡5-1-1
URL https://houhai.co.jp/
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