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秋田を代表する焼物楢岡焼の起源は、いまから150年ほどさかのぼったときにある。近年の研究でさまざまな説が出ているが、1863年地元旧家の小松清治が相馬焼の陶工に作らせたのが始まりとする説が有力だ。現在秋田に残る焼物のなかで、もっとも長い歴史を誇る。全国でも珍しい釉薬の青が特徴だ。実は地元の土は、焼物としては扱いづらい土。しかし当時はいまのように、すぐに各地の土が手に入るわけではない。そこで改良を重ねた。それが功をそうしたと思ったところが不運にも交通網の発達により安価な陶器が時期だった。それにより、楢岡焼の窯元は減少してしまう。今回はそのなかでも古くからの楢岡焼を守る楢岡陶苑だ。 |
初めて登り窯の火入れを見るこれまでの旅のなかで、さまざまな窯元におじゃました。そのなかでいろいろな工程を見学したが、唯一見ることのできなかったのが、登り窯などで実際に薪を使った”焼成”だった。そもそも登り窯の火入れは多いところでも年に1、2回といったところ。だからタイミングが合わなかったのも無理はない。しかし今回は運よくその火入れの現場に立ち会えた。 |
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偶然性が生む美薪の投入を手伝わせてもらった。そこで改めて驚いたのが熱気。窯のなかを1200度まで上げるというのだから、当然といえば当然なのだが、想像と体感はまるで違う。窯の隅などの温度をあげようと思えばもちろんより窯に近づくことになる。それはもう筆舌に尽くしがたい熱気と対峙することになるのだ。体力勝負といった感じだった。 |
ACCESS
- 有限会社楢岡陶苑
- 秋田県大仙市南外字梨木田344-1
- URL http://naraokayaki.jp/