天岩戸の神話を今に伝える
高千穂町の中心部から北東に約7kmのところにある天岩戸神社は、有名な神話でもある天岩戸神話を今も伝える神社。
天岩戸伝説とは…。ある日、太陽神である天照大御神(アマテラスオオミカミ)は弟の須佐之男命(スサノオノミコト)の乱暴ぶりに耐えかね、怒って「天岩戸(アマノイワト)」と呼ばれる洞窟に隠れてしまう。闇に閉ざされてしまった世界を何とかしようと、八百万(ヤオロズ)の神々が天安河原(アマノヤスカワラ)にあつまり相談をした末、「天岩戸」の前で宴会を開くことになった。宴の途中、芸達者な天鈿女命(アメノウズメノミコト)が舞を踊り、神々が楽しそうにしていると、その賑やかな音に惹かれた、天照大御神(アマテラス)が外の様子を覗き見た。そのときに、天手力雄命(タヂカラオノミコト)が岩戸を開けて投げ飛ばし、世界には光が戻った…。
天岩戸の眠る古来からの自然の中で
天岩戸神社には、この天照大御神が隠れた天岩戸が祀られており、岩戸川を挟んだ東西2つの神社の東宮は天照大神(アマテラスオオミカミ)を、西宮は「天岩屋(あまのいわや)」を祀っている。「天岩戸」は申請な神域にあるので足を踏み入れることはできないが、社務所にお願いすれば、遥拝殿に案内してもらうことができる。また、西宮を出て10分程歩くと八百万の神々が集い神議をされたという天安河原があって、ここの石を積み重ねて祈願すると願い事が叶うといわれているので訪れる人も多いそうだ。
雲海の名所の国見ケ丘
さらに、車で少し行ったところにある国見ヶ丘に立ち寄った。雲海の名所として知られる国見が丘は、その昔、神武天皇の孫・建盤竜命(タテイワタツミノミコト)が九州の統制の折りにこの丘から郷を眺めたといわれることから「国見」の名がついたといわれる。標高513mのこの丘からは、五ヶ瀬川に沿って広がる高千穂盆地を一望でき、眺望のとても優れた、高千穂を代表する風景だ。