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大豆と小麦を使った昔ながらの味噌造り
安政二年(1855年)に創業したジョーキュウ醤油は、江戸時代より使用している仕込蔵の木桶でつくる本醸造再仕込しょうゆをはじめ、無添加のみそや加工調味料など、安心して食していただけるよう昔ながらの製法を守りながらも安全性を重視した品質管理体制での製造を徹底している。
本醸造再仕込とは、蒸した丸大豆と炒った小麦を混ぜ合わせた麹の中に、塩水の代わりに一番しぼりのもろみしょうゆを入れて、再び熟成させる方法。コクや旨みが一層深まり、よりまろやかな味となるらしい。中田がお邪魔したときは、ちょうど蔵にはたくさんのもろみが仕込まれていた。
「ジョーキュウ醤油」醸造蔵を見学する
ジョーキュウ醤油では、福岡県産の大豆と小麦を使用している。このもろみは秋から冬にかけて仕込んで1年半~2年にわたり、攪拌熟成しているとか。この攪拌のタイミングは職人が長年で培った感覚によるもので、季節や温度といった環境によって決めている。この日々の作業が美味しい醤油を生み出す秘訣なのだろう。また、出来上がった生醤油に火入れをすることで、より美味しく長持ちするようになるらしい。
蔵には仕込み時期の違うもろみがいくつもあったが、出来上がり間近のもろみを味見してみた。味噌と醤油の間くらいの味(中田談)で、おもちにつけてもおいしそうだ。