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シラクチカズラを編んで作った橋
日本三奇橋と呼ばれる橋をご存知だろうか。その名の通り、日本にある珍しい三つの橋。どの橋を指すのか諸説あるものの、その一つと言われるのが、今回中田が訪れた「祖谷のかずら橋」だ。
長さ45m、幅2m、水面上14m、約5トンの野生のシラクチカズラを編んで作ったこの橋は、まさに自然そのもの。そよ風に揺れ、雨を避ける事なく受け止める。晴れの日は澄んだ空とその然たる姿を祖谷川の清流に映し出すのだ。進むごとにギシギシと軋み、隙間の空いた橋げたに恐怖心を抱いてしまう人もいるだろう。しかしこの橋が持つ圧倒的な存在が、恐怖心を徐々に安心感に変え、幼い頃に木登りをして得た、清々しさや開放感を与えてくれるに違いない。