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早朝、海に出る朝もまだ明けきらぬ、午前6時前。中田は船に乗っていた。どうしてそんな朝早くに海に出ているかというと、海苔の養殖をしている相澤太さんとともに、収穫を体験させてもらうため。 |
皇室御献上の海苔相澤さんが海苔の養殖を行っているのは東松島市大曲浜。大曲浜の海苔は、バツグンに評価が高い。毎年塩竈市の志波彦 (しわひこ) 神社、鹽竈 (しおがま) 神社にて行われる「 奉納乾海苔品評会」 で2011年まで6年連続で 「皇室御献上の海苔」 という名誉を勝ち取ってきたほどなのだ。 しかし東日本大震災で、これまで蓄積されてきたものがなくなってしまった。仲間の命も奪われた。家も設備も多くのものが失われた。海苔養殖業者も数を減らしてしまった。だけれども、落ち込んでばかりはいられない。復活に向けてすぐに動き出し、1年以上かけてようやくめどがついてきたという。取材に伺った数日前に、震災後の初収穫ができたという状況だった。 |
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ごはんと海苔があればいいお話を伺いながらも作業はどんどん進んでいく。中田もそれのお手伝いをする。作業もほぼ終わったところで 「どんな海苔を目指しているか」 と中田は聞いた。その質問に対して相澤さんは 「ごはんと海苔だけで食べておいしいもの」 と答える。 「一番おいしいのは、海から上がって乾燥をさせた直後のもの。それをちょっと炙ると香ばしくて、それこそご飯を何杯でも食べられますよ」 最後に再度相澤さんは決意を聞かせてくれた。 |
ACCESS
- 宮城県漁協矢本支所 皇室御献上の浜
- 宮城県東松島市大曲字寺沼194(大曲浜サポーターズクラブ)
- URL https://www.aizawasuisan.com/