本州最南端の地「潮岬」/和歌山県串本町

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日本で最初に建設された様式灯台のひとつ「潮岬」

紀伊半島の南端、潮岬(しおのみさき)。本州最南端の地でもあるこの岬の先には、雄大な太平洋が広がるばかり。 そんな潮岬に、紀伊の穏やかな太陽に照らされて輝く1つの灯台がある。日本の灯台50選にも選ばれる、白く美しい石造の灯台、「潮岬灯台」だ。 幕末の1866年、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4カ国と結んだ「改税条約」(江戸条約)によって、幕府は日本各地に8つの灯台を建築することを約束したが、「潮岬灯台」はそのなかの1つ。日本で最初に建設された洋式灯台のひとつである。

海上交通の要衝だった

条約締結から4年後の1870年に完成したが、本点灯までにはしばらく時間がかかったという。なぜなら、灯台用の機械を運搬していたイギリス船が東シナ海で沈没してしまったため。 しかし、この一帯は古くから海上交通の要衝であり、激しい風や速い流れのために運航が困難でもあった場所だ。 運搬船が沈没したからといって、点灯を遅らせることはできなかった。そのため、急遽アメリカから蒸気機関車のヘッドランプを輸入し、3年ほどは仮点灯でしのいだそう。 完成から140年間、潮岬灯台は、いまも激しい海を行く人々を導いている。
中田が岬に到着したのは、日も暮れかけた夕時。
「沖縄から、やっと本州最南端まできたか」
旅のスタッフと共に、和歌山までの旅の余韻を感じる一時であった。

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潮岬‎
和歌山県東牟婁郡串本町潮岬‎
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