生水の郷のお米「針江のんきぃふぁーむ」/滋賀県高島市

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水の恵みと暮らす郷

軒先に引いた湧き水にトマトやきゅうりを浸けておく。それを手にとり、がぶりと一口。キンと冷えた野菜が涼を運んでくる。きれいな湧き水は飲み水にもなり、こぼれ落ちて生けすにたまった水は、天然の冷蔵庫にも洗い物などの生活用水にも使える。 これは、針江地区で現在で100件以上の家々が利用する「川端」(かばた)と呼ばれる仕組み。針江地区は別名「生水(しょうず)の郷」。文字通り水とともにある町なのである

食と農を明日へつなぐ米作り

そんな「生水の郷」で米作りをしているのが、「針江のんきぃふぁーむ」。彼らのキャッチフレーズは「食と農を明日へつなぐ」だ。だから安全性を第一に考え、すべての農産物を無化学肥料低農薬で栽培している。

みんなで共生できる田んぼ

きっかけは、いまから22年前。自分の米を食べてくれていた消費者の方から、「自分たちが安全なものを食べたいという気持ちもあるけれど、農薬のいちばんの被害者は生産従事者ではないでしょうか」と言われたことだ。そんな思いがけない気づかいに感銘を受け、減農薬に取り組み始めたのだという。 しかし、始めた当初は苦労が多かった。収穫量が減る。草刈りなどの労働は増える。 さらには「あんたのところから虫が出て迷惑だ!」と非難されたこともあった。それでも熱心に研究を進め、現在では有機JAS認証の取得など無農薬農法を確立することができた。 食の安全というキーワードが言われて久しいが、安全な食物は、本来食べる人にも、作る人にも、そして田んぼの虫たちにも優しい。みんなで共生できる田んぼ、それがのんきぃふぁーむの米作りである。

ACCESS

針江のんきぃふぁーむ
滋賀県高島市新旭町針江417-1
URL http://nonkifarm.com
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