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加賀藩に仕えた釜師
茶人に愛される釜を作り続けている釜師・宮﨑寒雉(かんち)さん。
代々その名が受け継がれ、今回お話を伺った宮﨑寒雉さんは第14代になる。
初代はいまからさかのぼること350年以上前、1633年の生まれ。もともと鋳物業を営んでいた宮﨑家に生まれ、のちに京都へ出て釜作りを学んだ。その評判を聞いた加賀藩主・前田利常が、小松城造営の際に金沢へ呼び戻し、御用釜師として召し抱えられた。初代宮﨑寒雉は侘びの趣の強い釜を作り出し、数々の名品を作り出した。
以来、現在までその名は受け継がれ、茶道釜師として制作を続けている。
釜肌の風合いを楽しむ
14代宮﨑寒雉さんの作り出す釜は、色、形ともにすっきりとした風合いという初代からの伝統を受け継いだうえで、深く、そしてどっしりとした色合いを釜肌に持たせている。
茶人から愛され続ける釜。
それを作り出しているのは、350年続く宮﨑寒雉という職人なのである。
加賀象嵌に新風を運んだ。彫金家・中川衛さん/石川県金沢市 – NIHONMONO
帰郷し、彫金作家へ 彫金の技法のひとつである、象嵌(ぞうがん)。象は「かたどる」、嵌は「はめる」という意味。目