湧き水は氷見牛にも嬉しい
富山県氷見市は、能登半島の東側の付け根に位置する町。海岸線から振り返れば、海と山という風景が目をたっぷりと楽しませてくれる。その自然は景観だけでなく、清廉な水も与えてくれる。
その湧き水が、氷見牛(ひみぎゅう)という最高級の牛を育てるのだという。立山連峰からの湧き水は、牛の胃にいる微生物の働きを活性化し、消化不良をなくす。また、山間の静かな環境のおかげで、牛が落ち着いて安心して過すことができる。
そのため、よく食べ、しっかりとした肉をつけた、元気な牛が育つのだ。
地元の野菜で氷見牛を育てる
この日、訪れた畜産農家の田中さんは、約80頭の氷見牛を育てている。
自家牧場では、牛の成長に合わせたオリジナルブレンドの飼料を与えているが、その餌のひとつが「どてかぼちゃ」。
地元の「どてかぼちゃ」を集めたイベントが終わると、そのかぼちゃをもらって牛に与えるのだ。
地元のお米も美味しく
田中さんの牧場で出る堆肥を、田んぼの肥料として使用している農家の中谷さんを訪問する。
氷見牛の堆肥を土壌に混ぜることにしたきっかけを伺ってみる。
「時代のニーズが、とにかく美味しいもの、環境にも私たちにも優しいお米を求めていました、そうすると、堆肥を使う選択になったんですよね。」
氷見牛の堆肥を土に混ぜてからもう16年にもなるそうだ。美味しいお米を目指して、試行錯誤を続けているのだという。
氷見牛をランチでも味わう
この氷見牛を堪能することができるのが、レストラン「食べ処たなか」。
焼肉やステーキも人気なのだが、それとともに評判がいいのがメンチカツ。サクっとした衣を噛んで、肉汁が口のなかを満たすと、幸せな気分になるメニューである。
そして、自分で食べて美味しければ、おすそ分け。ギフト用のセットも、お客様に喜ばれているという。
富山の自然が生んだ氷見牛。ぜひ一度ご賞味あれ。