熊本の名産品「トマト」
熊本県阿蘇は阿蘇五岳(通称阿蘇山)を中心とし、阿蘇山に降り注いだ雨は伏流水として濾過され美しく美味しい水となり豊かな農作物を育てる。熊本県はトマトの収穫量全国1位で、2位の北海道と比較すると約2倍の収穫量を誇る。
今回訪れたのは雄大な自然の広がる阿蘇にある「谷川トマト研究所」。高森の高冷地で、美味しい湧水、有機質たっぷりの堆肥、天敵を利用した減農薬栽培でミニトマトの栽培をする。
様々なニーズに応えられるトマトを
「谷川トマト研究所」では、6種類のミニトマトを生産している。外来種「トマトベリー」は果肉が肉厚でハートに見える形が特徴。甘みが少し強めでフルーツのような味わいだ。「イエローアイコ」は酸味が少なく果肉が柔らかいため子供でも食べやすい。この他にも赤色のアイコやトスカーナバイオレットと呼ばれる品種を栽培している。
「トマトを栽培する時、うちでは最初は糖度6~7度にして、その後徐々に糖度を上げていきます。ヘタがしっかりしていてしっかり熟したものが一番美味しい」と谷川さんが美味しいトマトの見分け方を教えてくれた。
「谷川トマト研究所」の若手農業者のリーダー
所長の谷川洋一さんは熊本高校卒業後、久留米農業試験場で経験を積み、22歳で「谷川トマト研究所」を設立。若手農業者のリーダー的存在だ。「谷川トマト研究所」では、出荷率や品質を上げるために草原で刈った草やワラを使った独自の堆肥を使うなど、阿蘇の風土を生かしながら栽培に力を入れている。形だけはなく味も栄養価の面でも優れた物を育てたいという思いで、一年一年勝負しているそうだ。若きリーダーのあくなき挑戦はまだまだ続く。