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美味しいお酒が日常の食卓にのるために料理屋さんでたまに見かけるのぼり旗。そこに「出羽桜」というものを見つけた。不思議なことに、すぐに「酒だ」とわかる。これほどに浸透している地酒はないかもしれない。今回はその山形県天童市の地酒「出羽桜」を造っている出羽桜酒造におじゃました。 |
こだわりに手間をおしまないお話を聞いたのは社長の仲野益美さん。蔵の中を見学させていただいているなかで「精米所のお米は蔵の姿勢を写す鏡」という言葉が出てきた。「うちはお米が原価の7割なんです」というのだ。その意味は、文字通り商品原価の7割がお米に占められるというだけの話ではなく、お米を丁寧に扱うことが商品に直接影響するということでもある。 例えば精米に関してもそう。出羽桜では自社で精米機を導入して、玄米から精米を重ねている。それはなぜかというと「お米の硬さや柔らかさを自分達の目で見て、即座に判断できるから」だという。それをその後の作業工程(洗米・浸漬・蒸米)の人間に伝達して、自分達でその都度対応できるのだ。もちろん効率的には、精米を他社に委託し、白米を購入したほうがいいのだが、それでも、よりよいお酒を造るためのこだわりには手間を惜しまないということだ。 |
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大吟醸がすべてではない手間をかけるのを惜しまないということの根底には、人への信頼がある。機械化はもちろん進めているが、機械と人のどちらでもできる作業であれば、人が行うように決めていると仲野さんは話す。 |
ACCESS
- 出羽桜酒造株式会社
- 山形県天童市一日町1丁目4−6
- URL http://www.dewazakura.co.jp/