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四季の移り変わりを楽しめる玉の湯
年間400万人の観光客が訪れる町となった「湯布院」の三大名宿のひとつと言われる「由布院玉の湯」。約3000坪の広大な敷地にわずか18室。雑木林の中に、「離れ」が点在する玉の湯は、庭を眺めながら四季の移りかわりや、雑木林に飛んでくる由布院の鳥や虫たちなど自然を楽しめる宿である。掛け流しの木風呂や、北欧の白木のベッドなど、すべてがゆったりとした造り。その土地のものを食す「地産地消」を目標に、新鮮な地場の野菜、豊後和牛、豊のしゃも、鮎、山女などの恵まれた食材が、より美味しく感じられるように丹念に調理されている。
文筆家に愛された玉の湯
玉の湯はたくさんの文筆家に愛されてきたことが知られている。そのうちの一人に、小林秀雄氏がいるが、彼が玉の湯で過ごすのに特に好きな季節は桜を愛でる春であったそうだ。玉の湯には桜の木がたくさんある。京都の三代目桜守・佐野藤衛門が選定し、玉の湯まで植えに来てくれたものもあるとか。ぜひ春にも訪れてみたい。