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世界的な賞も数々受賞した“日本の” ワイン
「娘が生まれたときに、商品とは別に記念にワインを造ったんです。娘が結婚するときに開けようって。」そんな素敵な話をして迎えてくれたのが、この地でワイン造りを営んできた中央葡萄酒株式会社、四代目の三澤茂計さんだ。
ここ「ミサワワイナリー」では、自社農園でのブドウ栽培から樽での熟成、ビン詰めまで、すべての工程を管理し甲州ワインを造っている。「キュヴェ三澤」といえば、ワイン通なら誰でも知っている有名銘柄だ。そのほかのワインも海外のコンテストで数々の賞を受賞している。
日本らしい、寄り添うようなおいしさを —— 4代続く家族の想いを形に
そんなミサワワイナリーのワインを試飲させてもらうと、中田は「ふわっとあがって、すっと落ち着く」とその味を表現した。
抽象的な表現だが、その言葉を借りるように三澤さんも「甲州ワインは寄り添うワインなんですよ」と、これまた詩のようなことを言う。「強烈な個性があるわけではない。だから食事にはピッタリ。とくに寿司とか和食には相性が抜群ですね」
世界のワインを知り、世界に発信していくワインを造る。現在、醸造責任者を務めている娘さんの彩奈さんとともに造る甲州ワインは、「和食に合う」という日本ならでは、かつ世界基準のワインなのだ。