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だんじり祭りに欠かせない存在
だんじりといえば、岸和田の「だんじり祭り」が有名。
重さ4トンもあるだんじりを男たちが全力で曳きまわし、曲がり角でも速度をゆるめず走り抜ける光景は、まさに血沸き肉踊るシーンだ。
だんじりとは「地車」と書く、山車の一種。こういった、山車や屋台を曳きまわす祭りは、意外に広く全国各地で行われている。
「泉谷工務店」は、そのだんじりの本体を作ったり修理したりする、だんじり大工たちが集う会社だ。
だんじりは高級品
だんじりの新調は数十年に1度
なんとだんじりは、ひとつ数千万円、高いものでは億を超えるという非常に高価なものである。
それゆえ、どの地域でも数十年に1度しか新調はせず、もっぱら修理を繰り返しながら毎年の祭りに使うことになる。
泉谷工務店でも、その仕事はやっぱり修理がメイン。現在は一騎のみ製作中で、幸運なことに中田がお邪魔したときには「新車」の製造過程を見せていただくことができた。
姿、装飾、圧倒されるほどの迫力がある
高さ約4メートル、重さ4トンという大きさにも圧倒されるが、本体に施されている精密で風雅な彫り物もまただんじりの魅力のひとつ。職人の技で木のなかに鳥や花が彫りだされていく過程には、思わず息を呑む。
だんじりは町のシンボルでもある。町の人々が喜ぶ顔を見るために、今日もだんじり大工たちは腕を振るう。