作ったいちごを最後まで見届ける「ハートフルファーム 土の香」/茨城県水戸市

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おいしいいちごの見分け方。

パティシエの鎧塚俊彦さんが絶賛したいちご“土の香(とのか)”を生産しているのが、こちらハートフルファーム土の香。クリスマスケーキの需要などもあり、12月にいちごを見かけることが多いが、いちごそのものとして楽しむ場合は、年内出荷のものはあまりおすすめしないとのこと。まだ根が張り切っておらず、株も育ちきっていない状態なので、深みが足りないのだそう。すかさず中田が「じゃあ、おいしいいちごの見分け方は?」と聞くと、2つポイントを挙げてくれた。 ひとつはヘタが上に反り返っているもの。これは熟しましたよというサインだそうだ。もうひとつは形がいびつなもの。「おや?」と思ってしまうが、いびつな形状の苺は熟す速度が比較的遅く、しっかりとした味をつけてくれるのだという。

土にこだわる。

お話を聞いた八木岡岳暁さんは、9年間東京でサラリーマン生活をした後に、実家に帰って家業であるいちご農園を継ぐことにしたという。 「帰ってくるときに、地元の人から『やっぱり土の香りが染み込んでいるんだろうな』って言われたんです。その”土の香り”っていうのがすごく気に入って、このいちごに”土の香”っていう名前を付けたんです」 そういうように八木岡さんは、土にこだわりを持ったいちご作りをしている。
夏場にしっかりと有機質を混ぜ込み、ミネラル分が豊富な地下水で水浸しにしてビニールで覆い太陽熱で殺菌消毒をする。この作業により、土に栄養を行き渡らせて、秋からの栽培にそなえるのだ。その栄養をたっぷりと吸い上げるから、しっかりとした味のいちごができるのだ。

いちごの味を信じ、加工品へ。

小さいときからいちご栽培を手伝っていたので、何となく仕事のことはわかっていたが、実際にやってみると農業に対する価値観が変わったという。作物を作るということだけでなく、商品開発や販路を築くということも農業では大切なこと。すごくやりがいのある仕事だと思ったという。

「いちごは全部売り物になるんです。そのままいちごとして流通できない形の悪いものや完熟したものでも、加工品にすることができる。自分で作ったものをムダにしたくないんです」  そうしてアイスや干しいちごなどの商品開発を進めた。また、形が悪くてもおいしいものは、サンドといわれるケーキなどの間に挟むためのいちごとして流通させるように営業をかけた。そのかいがあって、ほとんどのいちごをムダにすることなく販売を行えるようになった。
育てたいちごの味を信じ、商品にまでこだわりを持つ。その味わいには愛情がたっぷり注がれているのだ。

ACCESS

ハートフルファーム土の香
茨城県水戸市中河内町1007
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