伊勢志摩国立公園の中で、いつまでも記憶に残る滞在を提供するリゾート「アマネム」/三重県志摩市

三重と聞けば「お伊勢さん」の愛称で親しまれる伊勢神宮や世界遺産の熊野古道等を思い浮かべる方も多いのではないだろうか。観光地としてはもちろんのこと、旅には欠かせないホテルや旅館などの宿泊施設にも目を向けてほしい。今回紹介するのは、三重での滞在をさらに特別なものにしてくれる伊勢志摩国立公園内に佇むリゾート「アマネム」だ。

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三重 伊勢志摩国立公園内に佇む「アマネム」

G7伊勢志摩サミットが開催された2016年、三重県志摩市に世界各地にラグジュアリーホテルを展開するアマンが、同ブランドの日本国内2軒目のホテルとして「アマネム」を開業。中部国際空港 セントレアから車で約3時間、自然の中を抜けた先にアマネムは佇んでいる。「アマネム」とは、サンスクリット語で“平和なる”を意味する「アマン」と、日本語で“歓び”を意味する「合歓(ネム)」にちなんで名付けられている。

客室は24室のスイートと8棟のヴィラが用意され、スイートは99㎡、2つのベッドルームを持つヴィラは366㎡以上の広さを誇る。窓やベランダからは英虞湾(あごわん)や国立公園を望むことができ、それぞれの浴室の蛇口を捻ると天然温泉が出てくる。どの部屋も天井が高く、ゆったりとしたスペースと開放感、心地よさに出迎えられる。

三重県南東部の志摩半島に位置する志摩市は、磯部・阿児・大王・志摩・賢島と、アマネムがある浜島という、個性豊かな6つのエリアからなる。農業や水産業、観光業が盛んで、市全体が伊勢志摩国立公園に含まれており、英虞湾、的矢湾(まとやわん)などのリアス式海岸からなる、穏やかな気候、豊かな自然が特徴的な地域だ。美味しい海産物が豊富に揃う志摩市は、古くから天皇に海産物を中心とした食物を献上してきた「御食国(みけつくに)」として知られてきた。

アマネムを手掛けた建築家の巨匠ケリー・ヒル氏の思い

ケリー・ヒル氏は、アジア各地のリゾートホテルデザインの第一人者で、アマンのリゾート建築の他、オーストラリアのパース市立図書館など幅広く活躍するオーストラリア人建築家。近年では、アマン初の都市型ホテル「アマン東京」を手がけたほか、京都洛北エリアの「アマン京都」は、ケリー・ヒル氏がアマンリゾートとして最後に手がけたホテルとしても知られている。 和とモダンが融合された「アマネム」も彼の建築物の一つである。瓦屋根や平屋造りといった日本の伝統的な民家建築と、この地でしか得られない自然の要素をモダンにアレンジしたデザインで設計されている。その土地の文化を理解し、周りの環境に寄り添い、風土に溶け込む空間をつくることを大切にしているケリー・ヒル氏の思いが込められている。

アマネムが堪能できるスイートとヴィラの客室

アマネムの客室は日本民家をモダンに蘇らせた空間で、24室のスイートと8棟のヴィラで構成されている。

スイートには、3種類の部屋タイプがあり、広々とした空間からそれぞれに異なる景観を楽しむことができる。アマネムの緑豊かな景色を堪能できる「モリスイート」、英虞湾の眺望と緑を楽しめる「ソラスイート」、英虞湾の絶景を一望できる「ナギスイート」の3種類だ。

一方ヴィラには、各棟2つのベッドルーム、プライベート温泉、キッチン、化粧室が配備されている。緑豊かな樹木に覆われたプライベートガーデンが見渡せる「モリヴィラ」、自然の緑と英虞湾の一部を望むことできる「ソラヴィラ」、英虞湾全体が見渡せる「ナギヴィラ」がある。そして広々とした庭と、敷地内に露天風呂と内湯を備えた温泉の離れを持つ「ツキヴィラ」の4種類の客室タイプがある。「ツキヴィラ」は、温泉が自慢のアマネムの中でも、さらに温泉三昧を心ゆくまで堪能できるヴィラとして、他のヴィラやスイートからも離れた場所にあるため、より静寂さや自然を感じられ、開放的で心地よい特別な時間を過ごすことができる。どの客室を選んでも、アマネムが提供する非日常の空間と、四季折々の自然を味わうことができる。

地元職人のこだわりが詰まった客室

客室に足を踏み入れると、手に取るもの、目に入るものに統一感があり、照明、筆記用具が納められている籠、装飾品や小物まで一つ一つに地元三重県の職人の思いが込められた作品が使われており、温かみを感じる。

伊勢志摩サミットの贈呈品としても贈られた指勘(さしかん)建具の「組子(くみこ)」は、室町時代の書院づくりとともに発展した日本の伝統工芸の一つ。組子とは、木と木を釘やのりを使用せずに組み付ける日本の伝統工芸技術である。アマネム内の施設や客室では、組子で作られた木箱やブックエンドに使われ、職人の手仕事による日本の伝統文化が身近に感じられる。

全室温泉完備&アマネムならではのサーマルスプリング

アマネムの特徴の一つは、水着を着て楽しめる天然の温泉水を使った屋外温泉施設「サーマルスプリング」だ。客室内の温泉では、思うままに自分たちの時間を楽しみ、サーマルスプリングでは異なる温度の温泉に交互に入ることで、代謝を促しリフレッシュすることができる。そして、併設されたスパのトリートメントで更に体をほぐすのも一つの楽しみ方だ。ミネラル豊富なナトリウム塩化物温泉を含んだ源泉は、美肌効果が高いと言われており、冷え性や疲労回復、健康増進が期待でき、非日常の空間で日々の疲れを癒すことができる。

地元食材をふんだんに盛り込んだ夕食、目にも美しい世界最高の朝食

朝廷や伊勢神宮に食料を献上していた歴史を持つ地に佇むアマネムダイニング。ここでの食事は、松阪牛のほか伊勢志摩の海で獲れる新鮮な海の幸、山の幸をふんだんに使用した日本料理を楽しむことができる。四季折々に変化する自然の眺めを感じながら、視覚と味覚で食事空間を堪能したい。地酒を含む豊富なラインナップの日本酒が用意されており、食事の時間をより味わい深いものにしてくれる。夕食の余韻をたっぷり楽しんだら、翌朝に待っているのは特製の白木箱で提供される和箱朝食だ。2018年アメリカ雑誌『BRIDES』が“世界最高の朝食の一つ”に選んだ「アマネム」の朝食。伊勢神宮のお膝元で食すことをイメージした、本当の贅沢を追求した朝食で地のものを存分に頂き、旅の続きをスタートさせたい。

アマネム滞在中のオンリーワンな楽しみ方

アマネムで自然を感じ、温泉で疲れを癒し、三重・伊勢志摩ならではの食事を楽しみ、アマネム内での滞在を五感で満喫した後は、伊勢志摩でしかできないアクティビティや小旅行に足を伸ばすこともできる。

アマンの哲学は、その土地の伝統文化や歴史、環境、ライフスタイル等を敬い、それらの体験を通して理解すること。そのため世界各地のアマンでは、その土地のアマンでなければ体験できない「ジャーニー」を紹介している。アマネムが提供するのは、伊勢志摩地域ならではの歴史、環境、ライフスタイルを「体験」を通じて理解する「アマネムジャーニー」。海女さんと海に潜る旅、伊勢神宮と御食国に関する食文化を巡る旅、日本百景『朝熊ヶ岳(あさまがたけ)』ハイキングと『金剛證寺(こんごうしょうじ)』を参拝する旅をはじめ、様々な厳選されたプログラム提供している。予約時に申し込むことができ、ゲストの興味・関心や、目的に応じて提供されたプログラムを体験することで、一段と深く「アマネム」を感じることができる。非日常に溢れる伊勢志摩の空間の中で、自分だけの楽しみ方を見つけていく、そんな記憶に残る旅を経験することができるだろう。

都会から遠く離れ、豊かな自然に囲まれた国立公園内の地に立つアマネム。だからこそ、長い人生のひと時の時間を使って訪れることで、三重の文化、歴史、食、人に触れ、五感で堪能することで、心に残る旅となるのではないだろうか。

ACCESS

アマネム
三重県志摩市浜島町迫子2165
TEL 0599-52-5000
URL https://www.aman.com/ja-jp/resorts/amanemu
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