琉球王朝から受け継がれる組踊 「組踊立方」人間国宝 宮城能鳳さん

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沖縄の伝統的な組踊で、女形を極める

琉球古典音楽、琉球古典語、琉球古典舞踊の三要素で構成された沖縄の組踊。中国皇帝の使者をもてなすために生まれ、琉球王朝時代から続く舞踏劇である。琉球王府の役人であった玉城朝薫が1719年に創作し、約300年もの間、受け継がれてきた。お会いしたのは、琉球舞踏宮城本流鳳乃会家元・組踊立方、人間国宝の宮城能鳳さん。組踊の女形で独自の芸風を確立、近年では芸大や国立劇場で多くの若手を指導している。宮城さんは女形の特徴を「歌舞伎の女形と違う点は、女一辺倒ではないこと。色男を演じる和事や、二才踊りなど男踊りも習得する必要がある。お芝居でいう二枚目的なものがないと本当の女形はつとまらない」と説明してくれた。

古典演目「執心鐘入」を鑑賞する

最初に演じられた組踊の演目は「執心鐘入」と「二童敵討」と言われている。「組踊を観たことがない」という中田に、「執心鐘入」の稽古を見せて頂いた。「執心鐘入」は、主人公中城若松に恋をした女性が彼に対する執念のあまり鬼女と化し、襲いかかる物語。しばらくの間、中田も時を忘れたかのように演目を見入っていた。中田は「三線や胡弓など沖縄独特の音も一層興味がかき立てられる」と感想を述べた。

ACCESS

宮城能鳳組踊琉舞研究所
〒901-1301 沖縄県島尻郡与那原町字板良敷616-4 
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