国産レモンの3割を占める「皮まで食べられる瀬戸田レモン」 JA三原 理事 原田悟さん

国産レモンの3割を占める
「皮まで食べられる瀬戸田レモン」 
JA三原 理事 原田悟さん

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瀬戸内レモンがおいしい理由

今や瀬戸内といえばおいしいレモンのイメージが強い。ではなぜ瀬戸内はレモンがおいしいのだろう。

まず、土地の特徴が関係している。瀬戸内の約半数は急斜面地で水はけも良く、平均気温は15.6度と温暖で降水量も少ない。このような条件が柑橘類の栽培にとって恵まれた環境となり、おいしいレモンを作ってい

次に生産者の方の並々ならぬ努力があげられる。三代にわたり島でレモンを育てている柑橘農家であり、地域の新規就農等の育成にあたる指導農業士でもある原田悟さんは

「星型やハート型のレモンの栽培もしてきました。そういう長年にわたる研究や努力の結果、現在、瀬戸田レモンだけで全国シェアの3割以上を占めるようになったんです」と語っていた。


皮まで丸ごと食べられる安心のレモン

以前は輸入レモンが安く流通していたが、化学肥料や農薬の問題があり、安全性の高い、国内産のレモンも注目されるようになった。そこで原田さんをはじめとした生産者が目指したのが、「皮まで食べられる安心安全なレモン」であった。

これを実現するために農薬を減らす努力をおこない、2003年度には第8回環境保全型農業推進コンクールにおいて優秀賞を受賞した。また2008年にも広島県から「安心!広島ブランド」特別栽培農産物の認証も得た。この認証を受けたレモンは「せとだエコレモン」として出荷される。

こういった地道な努力の末に、皮まで食べられる安心、安全のレモンという認知が広がるようになったのだ。


広がる瀬戸田レモンの加工品

「最近は瀬戸内レモンのブームでさまざまな加工品も人気になっています」

目の前のテーブルに並べられたのは、たくさんのレモンを加工した商品だ。瀬戸田町は、瀬戸田レモンを使った商品開発にも積極的だ。

瀬戸田町のエコレモン2個分をエコレモンの果汁とはちみつに漬け込んだ「瀬戸田レモン」やネーブルオレンジを漬け込んだ「瀬戸田ネーブル」、瀬戸田町産のレモンと橙(だいだい)に高知県産のユズにカボス、小夏といった国産柑橘果汁と瀬戸内産の海水塩と高知・室戸の海洋深層水でまろやかさっぱりと仕上げた塩ぽん酢など、瀬戸田の柑橘類を使った加工品を次々と開発している。これらの商品は旅行客だけでなく地元の人や通販でも人気が高いらしい。皮までおいしく食べられる瀬戸田レモンだからこそ、加工した際にほかのものとは一味違ったおいしさを引き出すことができる。瀬戸田レモンにはまだまだ大きな可能性が秘められている。

ACCESS

JA三原 せとだ直販センター
広島県尾道市瀬戸田町中野408番地の8
URL https://www.jamihara.or.jp/store/detail/einou_setoda_chokuhan